「国際正義の論理」押村高

前半は古代コスモポリタニズムから始まり、宗教改革、十字軍、世界大戦など世界史の重要な出来事を辿りつつ、そうした背景から生まれたホッブズ、カント、ロールズ、センなどといった思想家・学者の思想を紹介し、グローバルな正義や規範の変容を描いていきます。
また後半では現代の問題に重点をおいており、「正しき介入の条件」や国際的な格差の生まれた背景やその解決の困難さについて詳しく書かれていて、非・民主制の国家や途上国への安易な介入についてなんとなく懐疑的だったけどなぜかと聞かれるとうまく説明できなかったが、本書を読んでナルホドと納得できました。

(自分がAmazonレビューに書いたものの転載です)

国際正義の論理 (講談社現代新書)

国際正義の論理 (講談社現代新書)