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実録驚愕事件簿 あさま山荘連合赤軍事件

漫画


思想史的に興味があったので買ってみました(457円)。

これは日本でまだ思想・理想が強く生きていた時代の凄惨な事件である。この事件が日本の精神史、思想史を動かしたといっても過言ではないのである。理想や思想が強く生きてるとどういうことが起こるかっつうと

こういうことが起こるわけである。理想と照らし合わせて革命戦士として未熟なものに対する暴力(=総括)が生じるわけである。また、

「革命のためには」つって理想を達成するために手段を選ばなくなったりするのである。例えば脱走した仲間を殺したり銃砲店襲ったりとか。

20代の僕にはまったく理解に苦しむことばかりだ。途中で「なんか俺らやってること変じゃね?」と思わなかったのかしらと思わずにはいられない。

いちおうこういう描写はあるのだが(内面の描写は漫画だから本当か知らんけど)恋人が「総括」されて死んでも、この人(吉野氏)は結局最後まで連合赤軍に残ることになる。


北田暁大さんの『嗤う日本の「ナショナリズム」』にある上の表の分類でいうと、「総括」というのは世界と私のポジションの突合せを過剰に要求する「反省の極限」というやつで、この後、この凄惨極まる事件の記憶によって学生運動は急速に下火になり、思想による自己形成から消費による自己形成に変わり、「こっちが正しい」という言説に対する抵抗としての無反省=「消費社会的アイロニズム」に内的な形態は切り替わっていくこととなる。超簡単にいうと若者は思想書とか読んで熱くなるのやめて服とかの買い物を楽しむようになる。
さて事件から半世紀経って僕も含めてこの事件をよく知らない若者も増えてきている。歴史は繰り返されるといいますがどうなんでしょうね。