Yeah Yeah Yeahs"It's Blitz!"

NYのアートパンクバンドであるヤー・ヤー・ヤーズについては「好きなアーティスト」と自信をもって言えるほど思い入れがあるとはいい難いけど、2003年の1stの頃から、出た作品はチェックしてきたし、それなりに聴いてきた。そのヤー・ヤー・ヤーズの新作で三枚目のフルアルバム"It's Blitz"を聴いた。

1st(Fever to tell)、2nd(Show Your Bones)でのパンク色が抑えられて、かなり洗練されている。カレンは1stの頃、歌うというより奇声をあげてハジケていたけど、2ndでそれはすっかり影を潜めた。でも2ndでもギターとドラムは自己主張してた。3rdの今作ではニックのセンスのあるギターやブライアンのドッスンとしたドラムもかなり抑えられている。かわりにシンセによるサウンドメイクがかなり強くなっていて、そしてカレンはますますちゃんと歌うようになっている。最初に聴いた時はかなり違和感を感じた。「ちゃんと歌ったときのカレンの声の美しさは文句はないが、ギターやドラムがあってのヤー・ヤー・ヤーズじゃないか?」と。でも何回か聴いてたら、こういうものと思えば「これはこれで」と受け入れられるようになった。しかしやはり洗練される前の破天荒さに惹かれる思いは払拭できないものがあり・・・。個人的には2ndと3rdの間に出た"Is Is"というEPがバランスが取れてて一番好きだったりする。次回作はあんな感じになるといいな。