JUMP REMIX『レベルE』


冨樫義博幽遊白書を半ば強引に終わらせた後、HUNTER×HUNTERを始めるまでの期間に週刊少年ジャンプで異例の月一連載として描かれていた埋もれた名作『レベルE』がついにジャンプリミックス化!表紙には「HUNTER×HUNTERへと続く」とあるけど、レベルEは描かれた時期こそ幽白〜ハンター両作品間ではあるけど、内容的には少年漫画の王道と呼べる幽遊白書HUNTER×HUNTERからはかけ離れた異色の作品と思ってよい。幽遊白書やハンターといった長期連載において冨樫は少年漫画というジャンルに合わせて自分のマニアックな作家性にリミッターをかけているように思われるが、(それは悪いことだとは思わない。だからこそあの両作品は誰にでも楽しめる「少年漫画」の金字塔になり得たのだろうし、個人的にも大好きな作品)その「大衆性>作家性」の両作品に対しレベルEでは作家性が大衆性を逆転しており、冨樫のSFやミステリといったマニアックな趣味や文学性、哲学、遊び心が遺憾なく発揮されていて、メチャメチャ面白い。また、ともすれば長期連載がシリアスなほうに傾きがちなのに対し、レベルEは基本的にギャグ中心で、冨樫の高いギャグセンスも見られる。それにこれはこっちの勝手な想像だけど、楽しんで描いてる感じが伝わってくるんだよね。幽遊白書やハンターより面白いなどと軽はずみで口にしないが、奇才・冨樫義博が短期連載ということでしがらみから解放され、作家性を思う存分発揮した、いわば「裏の代表作」として、重要さという点では幽白やハンターに比肩するし、個人的にも最高!です。コンビニで見かけたらマストバイ
vol1では原色戦隊カラーレンジャー編まで。


ルチ将軍の元ネタ↓